ヨコからタテに何が変わるのか

コミック市場は盛り上がっていますよね。街中から書店が減り続けているけれど、マンガだけは電子版も紙も増えているそうです。TVCMでもいろんなコミックサービスを見かけます。出版科学研究所の発表によると、95年のコミック誌ピークから減り続けていた販売額も、電子コミックが安定してきた2018年以降増加に転じていることがわかります。
この数年は『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』『東京卍リベンジャーズ』といった映像化作品のヒットと、コロナによる家庭内時間の増加が影響しているのか、紙のコミック販売額も増えています。

電子コミックもサブスクやポイント制、無料試し読みなど手軽に楽しめるサービスが様々な形態で増えていて、 スマホで空いている時間に利用している人も多いのではないでしょうか。
そんな電子版で出てきた変化が、スマホという閲覧環境に合わせた「ウェブトゥーン」(Webtoon)というタテスクロールのスタイル。韓国生まれとか言われてますが、コマ割りというマンガ特有の表現様式を、スマホの小さな画面で読みやすくするために生まれた新しい表現とも言えます。

日本は古来「鳥獣戯画」のような巻物横スクロール文化ですが、日本語を横書きするのは戦後だそうなので、横書きの本も、たかだか70年ほどの歴史。コマ割りマンガは1920年代にはあったそうなのですが、戦後に手塚治虫や石森章太郎が映画のようにと変形コマ割りを始めてからも多くのフォロワーがコマ割りを洗練させてきました。 ウェブトゥーンも、まだ従来の紙のコマ割りを置き換えたようなものが多いようですが、これから縦で見ないとわからない表現が増えてくることに期待します。