アーカイブ機能が消えていく

多くのものがデジタル化され、記録として残っていくと思っていたら大間違い。2000年以前のデータの多くは検索では出てきません。

かつてSFで「華氏451°」「図書館戦争」など、知識・メディアのアーカイブとして図書館が描かれてきましたが、図書館だって書籍の電子化が進む中で、今後どのように残っていくのか怪しく感じます。もちろん国会図書館や大宅文庫のようなある程度補助や支援があるところは残ったり、神保町の古書店などは残るのでしょう。近くの公立図書館は予算が削減されて縮小しているし、古い本は書庫に残すのも限界があるから処分される。町の古本屋はブックオフを含め縮小、廃業しているように感じます。紙の本は出版が縮小されて、断捨離で廃棄、消えていく本は膨大でしょう。

紙はまだ、マニア向け・学術的に古書店に残ってきましたが、デジタル化が進んだ2000年以降の情報メディアは消えていきます。最近Blue-rayディスクも生産終了とのニュースを見ました。CD-R、DVDなどの光ディスクも自分で書き込んだ記録媒体ディスクなどは五年も経てば読み込み不良が起きたりして、長期保存する媒体としては信頼出来ません。HDDでさえ規格が変わって古いデータは読み込む機器も手に入れにくくなります。
ファイルフォーマットも進歩するたびに変わってきたので、古いMacのデータを読み込むだけで苦労します。昔は写真のアルバムで見ていましたが、子供の写真もデジカメになってからプリントしなくなって、どこにあるのか分からなくなったものもあれば、8mmやビデオのように規格が変わって見れない映像ものも出てきます。意識して定期的に保存し直さないと家庭内のデータでさえ保存できなくなっています。

インターネットが一般に普及して、最初の頃は個人もブログで情報発信して、それぞれの知識を披露していました。こうした中には個人が整理した役に立つ情報が結構あって検索で発掘できたました。しかしTwitter以降、SNSの普及とともに発信される情報は短く散発的になり、ブログを辞めてしまう人が増えればそうした個人発の情報も消えていきます。
公共団体が調べた統計データなども、調査方法が変わったとか、直近10年だけとか、過去のデータが参照できないことも良くあります。大きなところはWaybackなどで掘り起こせたりしますが全てではありませんし、上手くいかない方が多い印象です。

そもそも探すこともAIに頼ることになると、データの信憑性や多角的な検証もできなくなり、調べるスキルも衰退していくのではないでしょうか。今でも偏ったリコメンドにうんざりします。サブスクは短期間の閲覧権を得ているだけで所有している訳ではないので、10年後には思い出の作品が消えているかもしれません。直近の効率だけを優先するのではなく、社会で文化やデータを残していく仕組みを充実させて欲しいものです。