ドラマやアニメなどの動画にも多彩な形が増えていて、映画とそうでないものの定義があいまいになったと感じています。Netflix, Amazon Prime, hulu, Abemaなどの動画サービスの中にはオリジナルのコンテンツで映画のようなものも見受けられます。現代の映画の定義とはどうなっているのでしょう?
動画がフィルム映画しかない時代では、劇場映画は人気のコンテンツで、映画館の来場者ピークは1958年※で11億人もの累計来場者数でした。テレビの普及やビデオレンタルなど、メディアの変化にともなって来場者やスクリーン数は一時減少したものの、こんなに動画サービスが増えているのに、近年は少し増えていました。しかしコロナ(COVID‑19)パンデミックで半減した2020年で1億人。最盛期の10分の1です。
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- ※TVの一般家庭への普及は1960年代、家庭用ビデオは70年代後半から、レンタルビデオ店の最盛期は90年代(日本映像ソフト協会調べ)。
これまでの習慣では、劇場で上映したことがあるものを映画としていたように思います。ビデオが普及したときも劇場上映されずビデオ専用のものをVシネマと呼んでいました。アニメだって、わざわざ《劇場版》というものを製作していましたよね。昔の映画興行はフィルムの複製と広告にお金がかかっていて、フィルムを何度も使い回して、地方の映画館や名画座で2本立てにして安い価格で見せるなど、時間経過で価値付けをしていました。ビデオが普及したころも、劇場、航空機内上映、有料ネットワーク・衛星放送、ビデオ・DVD、TV放映というような順番で数年に渡って制作費を回収するやり方だと聞いていました。
映画は制作費が多くかかり、配給元で公開できる劇場数にも限りがあったり、全部ヒットするわけではないので、TV会社や出版社など複数社がメディアミックスして投資するパターンが、70年代の角川映画以降は多かったのでは。しかし近年はカメラや編集機材のデジタル化と低価格化で、『カメラを止めるな!』(2017)のような予算300万円のインディーズ映画のヒットもあり、大手配給系映画会社以外の「映画」が増えているように思えます。
2018年発表のアルフォンソ・キュアロン監督『ROMA/ローマ』※が日本ではNetflix作品として知られ、アカデミー賞とった後に劇場公開されたので、「映画の定義」として話題になったようです。例えばNetflix作品の劇団ひとり監督『浅草キッド』とかwikiでは映画として登録されているように、最近は劇場で上映することが「映画」の条件(定義)では無くなっているのかもしれません。
- ※「ROMA/ローマ」最初の上映は第75回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門






