ノートに穴を開けたのは誰

パソコンで仕事をする現在は、紙で書類を保管するというのも、法務や経理部門以外では少なくなってきているのではないでしょうか?以前は仕事の内容として書類や配布資料などをまとめるのに、パンチで穴を開けてバインダーに閉じておくことが主流でした。そのためのロッカーや引き出しもありましたが、今でもそいういう風に紙で保管する会社もあるのでしょうか?

日本では昔から「和綴じ」という紙を束ねる手法があって、和書はもちろん江戸時代の大福帳などもそんな風に糸や紐でまとめていたようです。古くは木簡の頃から束ねて保管していたそうですから、どこが起源かなんてわかりませんが、近年も見かける丸いパンチ穴で書類を整理するのが始まったのは19世紀後半の欧米なのだそうです。

ルーズリーフをバインダーでまとめるといっても、穴の数はいろいろあるようで、書類は2穴がスタンダードかと思えば、国によって紙のサイズも違うので、3穴や4穴というのも初期からあるようです。パンチのメーカーであるカール事務器のサイトを見ればA4でも30穴や34穴というように規格も複数あり、システム手帳用の6穴もあります。

バイブルサイズとか、A5などのシステム手帳は今も大きな文具店などでは見かけますが、システム手帳が一般的になったのは1980年代の後半。私は1983年に神戸三ノ宮ナガサワの向かい辺りあったJUN(※1)の店長が個人的にイギリスから仕入れてきたもの(Filofax)がリフィルもセットで売られていて衝動買い。流行する前だったので手帳に3万円も出すなんてと、同僚にバカにされた思い出があります。

システム手帳という考え方が80年代の終わり頃には一般化して、アイデアリフィルを扱う出版物も多数発行されていました。地図やショップガイドもレフィルとして売ってましたね。同時になんでもカードサイズにして一緒に持ち歩くのも流行って、カード型の文房具もありましたし、電卓(計算機)、ラジオ、ハサミなど色々ありました。

今はスマートフォンで多くの情報がカバーできるので、手帳を持つ必要も減りました。もっとコンパクトなタイプの手帳に人気が集まっていますが、システム手帳も100均ショップで買えるくらいに手軽になって今も活用されているのが印象的です。

  • ※1
    JUN(アパレルブランド)1958年創業のアパレルからスタートした会社。天井桟敷のポスターにスポンサーとして名前があることからも、文化面でも影響を数多くのこす老舗。80年代の商品はヨーロピアンスタイルで、SOUL TRAINのTV番組スポンサーだった。その取り扱い店だったけれど、当時のアパレルの多くは直営店でなかったりして独自に海外で仕入れて一緒に並べたりするオーナー店長も結構いました。